ヨーロッパGP決勝

予選でフロントローを獲得した琢磨。
節目節目のレースに強い琢磨。
期待するなというのが無理なレースです。

今か今かと待ち構え、TVの前にかじりつく。
今年はレースのたびにこの調子だが、こんなことは中学生のとき以来。
セナが全盛期のHONDAで走っていたころだ。

スタートでは琢磨は遅れてトゥルーリの先行を許す。
しかし、一コーナーの飛び込みで琢磨が抜き返すが、
カメラのないところでトゥルーリと琢磨が順位を落とし、ライコネンアロンソの先行を許してしまう。
これが最悪の展開。

ライコネンが二位にあがったことでシュー兄は一周二秒以上のペースで逃げることができ、
楽に逃げられるかとおもったら、なんとシュー兄、7週でピットイン。
琢磨を警戒して軽いタンクであったかと思うと、不利な状況にもかかわらず楽しくなる。

ライコネンは9週目でピットイン。トゥルーリも同時に。
10週目にアロンソがピットイン。ここで琢磨が暫定首位に立つ。
ここでいくら稼げるか、というところ。

11週目にピットイン。タイムが気になるところだが、なんと6.4秒!
予定通りクルサードの前にで、シュー兄の後ろ、暫定2位にUP!
ルノーの二台と異なり、一回目のピットイン後に集団につかまらなかったため、
この段階でフェラーリ対HONDAの一騎打ちとなった。

二回目のピットインまでは琢磨、シュー兄とほぼ同じペース。
そのため15秒の差は詰められず先に2回目のピットイン。
そのためバリチェロに対してマージンを築けず、9秒後方の3位につける。
シュー兄はらくらくバリチェロの前に入る。
琢磨は2回目後はその前と異なり一秒以上速いペースでバリチェロを追いかける。
川井ちゃんの解説では、ここでバリチェロの後ろに貼り付ければ二位に上がれる、とのこと。

しかし残り5秒まできたところでバックマーカーに引っかかり、7秒まで開く。
ここでバリチェロがピットイン。琢磨はここで二位になるには22秒開かないといけない。
残り3秒ほしい、と川井ちゃんが解説。
レースって数学なんだなあ、と実感。

予定より一週早くピットに入る。ここでのギャップは21秒。
7秒以内に終わってほしい、と川井ちゃんの解説を聞きながら、息を詰めての7秒間。
ピットアウトのタイミングでバリチェロの先行を許す・・・。

ここまでか、と思ったが琢磨は次の45週目にバリチェロに張り付く。
ボルテージは最高潮。一コーナーでバリチェロのインをつくが、バリチェロがブロック!
琢磨はここで接触し、フロントウィングを失う・・・・。
レースは実質ここで終了した。

ピット後、5位で復帰しましたが、次の周でエンジンブロー
リタイアとなったが、表彰台を逃した時点で、結果はむしろつかないほうがよい。
非常によいレースだったが、川井ちゃん・森脇さんの言われるとおり

「一回目のピットインから三回目のピットインまでに稼げなかったマージンのためにバリチェロに先行された。
 それを取り戻そうとするなら、ピットアウト後の3周以内に仕掛けないといけない。」

「あのクラッシュは、そこまでにギャップを築けなかった本人とチームの責任」

ということなのでしょう。
非常に悔しく、非常に興奮し、考えながら見ると同時に単純にレースそのものを楽しめたGPではありました。

接触についてはいろいろなところでいろいろな人がいろいろいうのでしょう。
自分としては「理屈では納得して、感情では納得できない」ところですが、
やはり、あの接触バリチェロが悪いが、バリチェロとしては当然の行為なのでしょうね。

今年は期待が持てるだけに、非常にもどかしいレースが続いています。
しかし、今年中に表彰台の真ん中に立てる可能性があることを見せてくれるとともに、
真ん中に立てる資格がまだ足りないことも見せ付けられたGPでした。

そんななか、バトンはすでに定位置となりつつある三位で表彰台。
うーん。悔しい!!