V.S.

活字中毒の真田さん。
定期購読している雑誌が結構あります。

その中でも、スポーツ系の雑誌は手当たり次第に読んでますが、
特に定期的に必ず買う雑誌があります。

基本的にはナンバー、月刊カルチョ2002、週間ベースボール、AS+Sなど。
ナンバーはノンフィクションの読み物としては非常に完成度が高い文章が多く、
カルチョセリエAに特化した雑誌だけあって、セリエの情報が正確ですし、
責任編集が「レッチェ好きのインテリスタ」こと富樫洋一さんですから。

そんななか、創刊号から読んでいるものの、完全に読まなくなった雑誌と
継続して読んでいる雑誌があります。

前者は「スポルティーバ
後者は「V.S.」です。

スポルティーバはナンバーの様な総合スポーツ誌を目指している(ように見える)のですが
文章の質が無味乾燥のものが多く、読み手にプラスアルファを与える文章が少ない。

おそらくナンバーは歴史を持ち出す記事が多く、そこにノスタルジーを感じることで
読み手(少なくとも自分は)感動を受けるときが多々あります。
なんせ、プロトタイプ版に乗っていた文章が「江夏の21球」ですから。

それに対しスポルティーバは「情報誌」の域を出ず、ニュースとしての情報はあっても、
自分が求める「物語」はないことが多いため、どうしても「読みふける」ということがなく
購読をしなくなりました。


一方、V.S.はナンバーに近く、掘り下げることをよくやります。
また、「メイン特集記事」が「定期コーナー」の量にたいし圧倒的に多く、
特集記事が中途半端なところで終わるということもないです。
そういった意味でV.S.はお勧めです。

特に今月号はよかったです。
メインは「ドーハの悲劇」。
いわゆるドーハ組のすべてにインタビューを刊行。
また、最終ライン(当時)の4名は対談であの試合を振り返ってもらうなど
(堀池・井原・柱谷哲・勝矢)
非常に読み応えがあり、あの当時の興奮がよみがえってきます。
また、メインのゴン・カズ・ラモス・オフトの話だけでなく、"狂気の左サイド"こと都並の「今も自分が戦犯だと思ってる」や「日本、おめでとう」で問題になったノ・ジュンユンの記事などもあり
非常に読み応えがある一冊となっていました。

先月号の「捕手こそ、すべてを握る」もよかったですが、特に今月は最高でした。
来月も楽しみにしてる雑誌のひとつです。